今月の和菓子 クリスマス

京都のお稽古場では、いつも和菓子職人の生徒さんが手作りの和菓子をお持ちくださいます
今月の和菓子は、なんとこんなに可愛いクリスマスのケーキの様なお菓子を作って下さいました
クリスマスのお菓子このお菓子をとても楽しみにいらっしゃる方が多いんですよ
たまに聞きますが、学校のクラブで茶道クラブに入った理由が学校で堂々とお菓子が食べられるという話。
その他に、柔道、華道、書道、剣道と「道」とつくものはたくさんありますが
そこで飲み食いができるものは、茶道しか無いんですよね
しかも、お茶事では懐石料理も出て、そこでお酒も飲めるんです
それを改めて気づく時に、この道は人間の生活に密着しているという事を感じます
おもてなしをする方とされる方が同じものを食し、お酒を酌み交わしお互いをねぎらう
それは、人と人を和ませたり深めたりできる貴重な空間ですね
お稽古の際に、実際に目の前にある和菓子を作ってくださった方からの説明を受けているときの皆さんの顔を見ているといい顔をしています
真心こもった一つの和菓子がこんなにも人を笑顔にさせるんです
茶道はものを通して和をもたらす素晴らしい道です
後藤さん、いつも美味しいお菓子をありがとうございます

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厳かな炉開き 京都教室にて

早いもので京都教室も開校して半年になろうとしています
そんな中、お稽古の当日それまでなかった炉が切られるという
曲芸のような工事が行われ、こうやって
めでたく炉開きができました
少し焼き目を付けた丸餅の入ったぜんざいを作りました
バタバタとしていた茶席が嘘の様に鎮まれば、パチパチと炭のおきる音が聞こえて来ました
炉開きは、茶人のお正月と言われます
なぜ、炉開きにはぜんざいを戴くのか?なんですが
それは、江戸時代に遡ります
その時代、10月1日か10月の最初の亥の日に「玄猪の祝」という禁裏の行事があったそうです
ただ、旧暦ですので現在の太陽暦では11月の半ばにあたります
その時に子孫繁栄と五穀豊穣を願って栗や雑穀のお餅を食べた事に始まるようですね
亥=いのししは、陰陽五行では水で、火除けの神の使いと言われています
江戸時代は、木造住宅が多かったので火事をとても怖がっていましたから
願掛けのためにその日に炉を開けたり、火鉢を出したりしたそうです
火事は今でも怖いですよね!
けど、怖いものの順位の最後にランクインされていた「おやじ」が最近怖くないどころか
優しいものランクインにエントリーされそうですね
京都教室 炉開き

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京都 大徳寺塔頭 聚光院のお茶会に行って参りました

京都大徳寺の塔頭の聚光院さんのお茶会に行って参りました
聚光院は、千利休の菩提寺として有名ですね
今年は、暖冬なのでこの時期でも紅葉が綺麗でした
大徳寺 お茶会聚光院という院号は、三好長慶の法名「聚光院殿前匠作眠室進近大禅定門」からとったそうです
IMG_7876ここの庭には表千家、裏千家、武者小路千家代々の墓所となっています
名勝 方丈庭園は、長方形で170平米あり、蓬莱式枯山水式の庭で狩野永徳の下絵によって利休が作ったお庭だそうです!利休さんの手植えしたナツツバキがあるそうです
大徳寺 お茶会お茶席は、珍しい茶箱の席が二席と薄茶席、濃茶席、点心がなんとイタリア料理でした

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席主の先生は、それぞれの席をお弟子さんにすべて任せて、いらっしゃったお客様一人一人に笑顔で深くご挨拶をされたり、点心席で甲斐甲斐しくお給仕をされていたのがとても印象に残りました素晴らしい先生だと思いました

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ミニチュア友達

IMG_7706母に聞くところによると、小さい時からその傾向はあったらしいのですが
やたら小さいものが好きな私。
でも、ただ小さいものというわけではないんです
まず、レギュラーサイズがあるもののミニチュアに魅力を感じるようなのです
縦、横、高さ、厚みなどの比率がそのままであればあるほど価値が上がります(あくまでも個人の感想です
こんなに魅力的なものが世の中にあるのか?と思うほどなのですが。。。
意外と、この感覚をお持ちの方になかなか巡り会わないんですね
私がそのお宝(以下、ミニチュアをお宝と称します(笑))を見せて思いの丈を表現しても
拍子抜けするような冷えた相づち、又はふんふん、ヘーとは言っても聞いてない!
そんな空しさを度々経験した私は、いつの日からか心を貝の様に閉ざしてしまっておりました

ところが、そんな私にも転機が訪れたのです
そこは、京都。まさかの出会いなのです
ある日、京都在住他流(武者小路さん)のお茶の先生から、とあるお茶屋さんの番茶が美味しいと教えてもらい
そこにそれをを買いに行ったのです
普通にお金を払ってお店を出ようとした時、お店のショーウインドウのミニチュアの茶臼が目に飛び込んできました
私は、息が止まるほどの感動を覚えたのです
「こ、これ!どこで売ってるんですか?これ、どうしたんですか?」とお店のおばさんに質問攻めですね
すると。とても冷静に「おたくそんなんすきですのん?」と。
もちろん、私は「はい!」と答える。
そして周りをよくよく見てみるとなんとその店は一面に広がるミニチュアワールド!
「うわー」と声を出したか出さなかったか、ご想像にお任せいたしますが、かなりの興奮状態にあった事は確かです
すると、さらにその冷静なおばさんの口から「主人はこんなんばっかり集めてますねん、もうすぐ配達から帰って来ますんで待ってはりますか?」と。。動機は高まり、揺れる心。んー、どうしようでも今日は時間がない!
「又、来ます」と言って店を出る。後ろ髪をひかれる思いでした
その1ヶ月後やっとお会いできたのです!
その方は御年84歳!ミニチュア友達です
お宝の話はいつまでも続き、気がつくと3時間は余裕で経過する程。
なんて楽しいんだろう!そしてそのお宝に囲まれる空間のいごこちの良さったらこの上もなく。

そして、そんなお友達から戴いたこのお茶筅!可愛いでしょう?
京都に行くとそのお店に寄るのが何よりの楽しみになりました
そのお店に行くと様々な方が座ってお茶を飲んでいかれます。いろんな方ともお話ができて京都の裏事情なども
わかって来たり(笑)わかり合える人との出会いに感謝。
長々とご清聴ありがとうございました
とある出会いで 今迄、固く閉ざしていた貝の口が開いたそんな物語でした

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能の発表会

やっと。。
終わりました
11月7日 横浜能楽堂にて能の発表会が行われました
今回、先生との会話の行き違いで、出るつもりのない発表会にエントリーされていたのです
もちろん、そのつもりがなかった私はお稽古も休みがちでお茶会に備える日々でしたから
それはもう、青天の霹靂!
通常、発表会に出るならば、半年ほど前からそれに向けてお稽古をするのですが
今回は、たったのひと月!
もちろん、何度も先生に丁重にお断りを試みましたが
既に理事会の会計で計上されており、又さらに番組表も印刷に出してしまったとの事
IMG_7763しばらく眠れない日々が続きましたが 迷っている暇もなく。。覚悟を決めました
今迄も発表会は、身内を招待しない主義なので家族にも内緒で練習をすることに
「発表会に出る」なんて言いますと。前にこっそり見に来られた事があるのです
夜中に家族が寝静まった事を確認し、そーーっとお茶室へ
そこで、朝日が登る頃まで猛特訓の日々
IMG_7765私が舞わせていただいたのは「熊野」(ゆや)でした
「熊野」は、平宗盛のめかけである熊野という女性が故郷の老母が手紙で病である事を知り
暇をもらって見舞いに帰郷したいと願うが、宗盛は熊野への思いが強いため手元に置いているのです
さらに、気を紛らわそうと京の町に花見に連れ出すのですが
悲しむ熊野の気持ちを察して、帰郷を許すという内容です
発表会に出る時には演目に合わせて扇を作ってもらいます
今回は、金地桜亀甲秋草という扇を京都の本家十松屋福井さんにお願いしました
IMG_7784 毎回、発表会にでますと思うのですが
舞台に立つ仕事は、かなりの精神修行が必要ですね

日々、修行ですがまだまだぬるい修行をしている事に気づいたこの度でございました
そして、能は難しい。。けれどもとても私にとって魅力的なものであります

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