臆病口 

私事ですが、手を負傷いたしました
削れない彫刻刀で能面を彫っておりましたら切れずにひかかった刀の先が面を持っていた左手に命中いたしました
結構、深く刺したので血が吹き出しました(後からわかったのですが、ちょうど満ち潮の時間だったとか)
1 001昔は、このぐらいの事 どうって事なかったのですが最近妙にダメなんです
すぐに病院に歩いて行ったのですが、立てない程の貧血をし情けない限りです(笑)
なんて臆病になってしまったのでしょうか。。とりあえず処置をして頂きました
そういえば、能舞台を正面に見て右側に切り戸の出入り口があるのをご存じですか

そこを「臆病口」と言うんですよ!高さも幅も約1メートル程しかないので腰をかがめて出入りするのですが通常、役を演じた後の演者は、向かって左側から退場しますが、切られ役の演者がこの臆病口から出ていくのでこの名前がついたそうです(笑)
ついでに、更に向かって右側の正面に大きな「貴人口」という戸があるのです!
ここは、位の高い方が役になった時にのみ開かれる戸なのです。かがまずに出入りできるからなのでしょう
お茶室にもこれとよく似た「にじり口」と「貴人口」がありますね
「にじり口」と「臆病口」は、見た目は似ていますが、若干意味合いが違っています
面白いですね~
さて、私は切られたので、臆病口から退席いたします
お後がよろしいようで。。。べべんべん

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上七軒ビアガーデンに行ってまいりました    (上七軒歌舞練場)

京都の上京区の上七軒歌舞練場内のビアガーデンに行って参りました
ここは、簡単に言うと舞子さんや芸子さんの芸事の練習場です
場所は北野天満宮の東側に位置する花街です
ここでは、次々に舞子さんや芸子さんが回って来てお相手をしてくださるんですよ~
みなさん、お若いのにとてもしっかりされていてお話上手な印象をもちました
歴史は古く、北野天満宮が室町時代に焼失してしまい、将軍 足利義植が社殿の修築をさせた際に残材が出たため
東の門前に七軒の茶店を建て、参拝客の休憩所とした事が始まりだそうです
約150年後の秋に秀吉が権力を表すために企画した かの有名な「北野大茶会」では
秀吉が「茶の湯熱心のものは若党町人百姓以下のよらず来座を許す」
訳すと
「茶の湯が好き人は町人でも農民でもだれでも来て参加しなさい」と言われたそうで
参加者が1000人を超える大反響だったらしいのですが
その折にこのお茶屋を秀吉の休憩所とし、みたらし団子を献上すると
秀吉はたいそう喜ばれ、この地での販売特許を頂いたそうです
この辺りのお茶屋さんやお料理屋さんが五つ団子の紋章を使っているのもそこからなのだそうです
全てのちょうちんにお団子の紋章があるの見えますか
1 003そしてそのちょうちんに照らされて見えているのがお茶室なのです
裏千家淡々斎が「絃好庵」と名付けられ書かれたものだそうです
そう、舞妓さんや芸子さんが習っている茶道は裏千家だそうです!
夏はビアガーデンですが春にはここで「北野をどり」がおこなわれます
そんな華やかな場所ですが、普段はここで血のにじむようなさまざまな稽古がくりひろげられているのでしょうね
ここにも古くからの日本文化をしっかりと支えている若い情熱を感じました

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鶏卵そうめん 

先日、福岡にゆかりのある生徒さん二人が福岡ではとても有名なお菓子の話をしてました
お菓子なのにそうめんという名のお菓子だとか。。
とても興味津々な私に後日それをお土産に持ってきて頂きました!
これがその鶏卵そうめんなのです
箱を開けてびっくり!ふわっと香る卵のかおりと共に黄金色をしたお菓子が出てきました
福岡の方は珍しくないので敢えてお土産に選ばなかったとおっしゃってましたが
なにが何が。。。とっても珍しいものと思います
1 002そして、触ると柔らかくて少しねばりけのある感じなのです
包丁で切って菓子器に入れてみました
この鶏卵素麺は、ポルトガルから伝来したもので、作り方はなんと!
氷砂糖を沸騰させたものに卵黄を流して冷やして固めたものなのだそうです
福岡市の銘菓だそうですが、京都、大阪でも同じ様なお菓子が売られているそうです
「鶴乃子」という和菓子をご存じですか白いマシュマロの様なふわふわしたお菓子なのですが
これは、鶏卵素麺を作る際に残ってしまう卵白を有効利用するために石村萬盛堂さんの創業者が発明されて
1977年から発売されたものだとか
そして、ホワイトデーでお返しをマシュマロ!としたのもこの会社の社長さんなのだそうですよ

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京都のお稽古場の扁額ができました

京都のお稽古場の扁額(看板)ができました
東京のお稽古場と同様、能面師の長澤重春先生に彫っていただきました
前回のと比べて少しバージョンUPしました
地名の「紫野」を付けて、そして印も追加しました
出来上がってからよーく考えてみると、この看板は数年前に京都で買い求め、新幹線で東京に持ち帰った材料なんです
今回、彫っていただいた長澤先生も元はと言えば京都の方。
そして、今回こんなご縁で又、この木はこんな素晴らしい扁額に化けて京都に戻るんです
なんだか妙に感慨深いものです
更に付け加えると、元々長い木を三つにカットして頂き持ち帰り東京のお稽古場に使う二枚だけが必要だった為
この板は友人にあげたものなんですが、確認すると、まだ使っていないのでと、そのまま返して貰えたのです
そんなにしてまで帰りたかったのか?とこの木に問掛けてみました(笑)そういうご縁なのでしょうね
さて、こんな素晴らしい扁額できたも事ですしこれに負けないように私も精進しないといけないです!

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ジャカルタのお土産  菓子器?

生徒さんからジャカルタの面白いお土産を頂きました
涼しげなこの竹細工の代物は、メッシュのふた付の干菓子入れになっちゃいましいた
現地では、これは何を入れるものなのでしょうか。。
そこでジャカルタを調べてみました
ジャカルタはインドネシアの首都。古称はジャガタラ。 人口は950万人強で現在、近郊を含む都市圏人口は2,996万人
日本の東京に次いで世界第2位。総面積は、190万平方キロで日本の約5倍。
多民族で3000種類ほどの民族や言語がある、日本とはかなり異文化的なイメージですね
インドネシアの通貨は「ルピア」で現在1ルピア=100円程だそうです
面白いのが最少通過が25ルピアだそうで、少額のお買いものをした場合のお釣りはガムやキャンディーが代用される場合が多いとか(笑)なんだか、パチンコの交換での端数みたいですよね
宗教では、インドネシアは世界最大のイスラム教人口を抱える国ですがなぜか街ではクリスマスの飾りつけがよく
見られるようですね。。不思議~と思ったがよくよく考えると日本もそうですよね(笑)
うちも真言宗なのにクリスマスパーティーしていました。
この国はイスラム教の方がほとんどなのでお酒を飲まないそうです
知り合いが現地に出向でいますがお酒の販売も禁止になっている地域があるそうです
なんとなくジャカルタを身近に感じて来たので(単純?)そんな遠い異国に思いを馳せながらこの竹の入れ物を眺めています
遠方からこんな大きなお土産を持って帰ってくださって感謝です

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